アトツギ備忘録02:社長から最初に渡された本

一倉定との出会い

家業に入社してすぐに社長から一冊の本を渡されました。「一倉定の経営心得」という本です。小さい本で松下幸之助の「道をひらく」のような大きさの本になります。見た目の小ささに反比例して、高価な本ではあるが、中身は非常に面白いかったです。

まず、一倉定さんであるが、今でいうとコンサルタントという立場で、企業をコンサルするのではなくて、社長自身を指導するスタイルであったようです。本書にも書かれていますが、「会社経営の全ての責任は社長にある、人や環境のせいにするな。事業計画を考え抜いて、きちんと作れ。お客のニーズが全て。」と社長がおかしいと会社が潰れるという思いを貫いています。

調べてみると、本人は、働いていた会社での倒産を2度経験しているらしく、その経験から企業立て直しのコンサルを始めたらしいです。会社の倒産を経験している中で、社長が駄目だと会社が潰れるということを肌で感じたのだろうという経験をされたのだなと思います。その思いは、この小さな本からひしひしと伝わってくるし、ビシッとダメなものはダメだと言い切っているところが良いところだと思います。

この本を社長が私に渡したということ自体、しっかりやれというメッセージを受け取りました。たまにパラパラと見返すことで、本当に自分のやっていることは良いのだろうか?と毎回考えさせられます。答えがない企業経営において、こういう指針となるバイブルは必要なのだろうということがよくわかりました。今後、経営していく立場になる上でも、ダメだと思ったときに振り返る原点は必要だと感じています。

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もともと読書は好きな方ではありません。なぜかというと、性格上、落ち着いてられないからです。一つの場所に座って、文字を読む作業はいちいち他の考えが振ってきては、文字を負えなくなるという性格が読書を妨げています。。。そんな中、以前、アメリカ駐在をしていました。そのときに、車の運転が非常に増えて、運転している時間は何も出来ないなと感じていました。例えば、ケンタッキーからミシガン州にいくだけでもゆうに5時間、車での移動が必要です。誰かと一緒のときは少なく、基本一人行動が多い状況でした。実際に、運転しているときは、目と体は拘束されていて、「考える」もしくは、「聞く」ことしかできないのが実情です。

そんな中、Pod Castと朗読をしてくれるサービス(Audible)に出会いました。Pod Castはいわゆるインターネットラジオですが、個人運営しているラジオが多く、探し始めるとどんどんハマっていきました。Pod Castの話はまた今度しようと思います。もう一つが朗読サービスAudibleです。これは自分の読書という概念を変えてくれました。Amazonが提供しているサービスにあり、新刊が結構早い段階で音声化されていています。運転する時間が長かっただけに、逆にいろいろな本と出会うことができたと、ポジティブにとらえることが出来ました。

スマホが普及したからこそ、こういうサービスが生まれ育って来たという点においては、時代とテクノロジーが製品やサービスを変えていっているというのをしみじみ感じています。

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